★今回は、選択のお話★
何かを選ぶとき、あなたはどのようなものが選びやすいですか?
どんなものだったら選択ミスをしにくいでしょう?
今回はそのことについて考えていきましょう。
〜ヒックの法則〜
選びやすくしたり、選択ミスを減らすためにはヒックの法則が便利です。
ヒックの法則とは…
単純な選択をするとき、選択肢が増えるほど、選ぶ時間が長くなるというものです。
そして、選択肢が多いほど選びミスも生まれやすくなります。
単純な選択というのは、1と言われたら赤いボタンを押し、2と言われたら青いボタンを押すというくらい単純な選択のこと。
住所登録であなたが住む都道府県を選択肢の中から一つ選ぶというようなものをイメージしていただけるとよいかと思います。
言われてみれば、選ぶ項目が増えれば、同時に検討する項目も増えるので時間がかかることは当たり前だと思うかもしれませんね。
正直なところ、私も思います。
しかし、「言われてみれば当たり前だなあ」と思うものは、意外と意識していないと複雑な見せ方にしてしまいがちなものでもありますよね。
さて、ここでもう一つ似た法則をご紹介したいと思います。
〜フィッツの法則〜
フィッツの法則です。
ヒッツの法則とよく似た名前ですね。
フィッツの法則は情報の位置について考えるときに便利です。
フィッツの法則とは…
選択肢のサイズが大きかったり、質問などとの距離が近いと選ぶためにかかる時間が少なくなるというもの。
ヒックの法則は選択肢の数についての法則。
フィッツの法則は選択肢のサイズや配置する位置についての法則です。
名前が似ているだけに、どちらがどんな内容かこんがらがりそうですね。
もし、あなたが混乱しそうなら、
選択肢は少なく、多いなら引いた方がいい引く(ヒック)法則とか、覚えやすい語呂合わせでどうぞ。
でも、法則名を覚えなくてもその内容がお分かりなら個人的にはいいかなと思いますので、
・単純な選択の場合、選択肢が多いと選ぶのに時間がかかる
・質問に対して選ぶボタンや文字サイズが大きく、質問と近いほど選ぶのにかかる時間は減る
という内容だけでもぜひ忘れないようにしていただけたら嬉しいなと思います。
この二つの法則は、webデザインのUI(ユーザーインターフェイス)の面で
よく考慮されているものです。
特に、フィッツの法則は、たくさん見かける機会があるでしょう。
あなたがネットでお買い物をするときに押すボタンや説明文の後に載せるURLなど。
例えば、こちらの画像のように「詳しくは、コチラ」の下にボタンがあれば
興味がある場合すぐに押しますよね。
このようなかんじのものがフィッツの法則のひとつです。
さまざまなシーン・タイミングで使われています。
webページを開いたときに意識して見てみると、ほぉ〜という発見があると思います。
こんな使い方いいなっというものなど見つけたら、ぜひコメントして教えていただきたいです。
〜グラフィックデザインで法則を使う方法〜
ヒックの法則やフィッツの法則はwebでよく使われています。
しかし、これはweb上だけでなく紙媒体や看板、画像のようなグラフィックデザインでも使える法則でもあります。
道案内の看板、お知らせのポスター、「◯◯と△△、あなたはどっち派?」というようような内容のポスター、メニュー表など、さまざまなデザインでも活用できますよ。
道案内では矢印と駅名・建物名のような情報が近いことで感覚的にすぐ矢印の示す意味がわかりますね。(フィッツの法則)
また、ひとつの矢印が沢山あるとわかりにくくなりますね。(ヒックの法則)
メニュー表では、メニュー名の近くに内容の説明やイラストを配置。(フィッツの法則)
また、焼き鳥やハンバーグのような料理の選べるソースを適度な種類にしたり。
反対に、ソースで悩む時間を作らせてお店でできるだけ長い時間を過ごしてもらったり。
(お店の滞在が長いとお客さんが落とすお金も増えやすいと言われますよね)
最後に。
単純な質問であっても、選択肢が多いと決定に時間がかかることは、あなたの中ですでに感覚的に理解していることだと思います。
その上で選択肢が多いと、相手に面倒だという印象を与えやすくなります。
あなたがつくるデザインでは
たとえば、さっと済ませる方が向いているか、それとも時間を過ごしてもらう方が向いているのか…
単純な選択肢かどうかの見極めもコツがいると思いますが、このようなことを考えつつ、ヒックの法則とフィッツの法則を使ってデザイン作りをしてみてください。
〜まとめ〜
・ヒックの法則は、単純な選択の場合、選択肢が多いほど決断するまでの時間が長くなるというもの
・フィッツの法則は、情報の表示のサイズが大きく、位置が近いほど選ばれたやすいというもの
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この内容は、あくまで個人の経験や学習によるものですので、すぐに売り上げが上がる確実な方法などとは捉えず、こんな考え方や方法もあるという目で読んでいただけると幸いです。
抹本
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