デザインの考え方として4大原則は有名ですね。
あなたも一度は聞いたことがあるのではないでしょうか。
でも、今回お伝えしたいことはデザインの4大原則以外で最低限知っておきたいこと。
なぜなら、知っているのと知らないのとでは、デザイン構成を考える段階やデザインの完成度が結構変わってくるものだからです。
あなたが感覚的にデザインを考えているなら、もしかすると、なんとなくでやっているかもしれません。
でも、よかったらキラッと光るセンスをデザインで表現する前にぜひぜひ一度は「そうだそうだ」と認識してみてほしいなと思います。
見ための統一
シンプルなデザインでも、統一感は洗練されたデザインに欠かせません。
統一感があることで、狙った雰囲気・印象をお客さんに伝えることができるからです。
狙った雰囲気を伝えるということは、ターゲットにしているお客さんの心を留めるツールにもなり得ます。
反対に、意図しない統一感のなさは、ぐちゃぐちゃとしてわかりにくく、伝わりにくいデザインになってしまうことが多いです。
統一感をつくりだすポイントは、デザインで使う要素を各デザインでそろえることです。
色(トーン&マナー)、文字(フォントや太さ)、使用素材のテイストなど同じものにするということですね。
もしも可能であれば、デザインをする前段階で一度決めておくとブレにくくなるのでおすすめですよ。
文章の説明よりも見ていただいた方がパッわかると思いますので、下の画像を参考にみていきましょう!
AとBでは、スイカのイラストのテイストが違います。
その違いだけで、全体から感じる雰囲気が変わりませんか?
洋服のショップのバナーですが、Aは水彩画が好きな層のお客さんには特に目に留まりやすいはずです。
また、柔らかなお店のイメージを想像してくれるお客さんもいるでしょう。
Bなら、パキッとした印象の服がそろってそうな印象も持たれるでしょう。
ほかに、例えば、「Summer Bargain!」のフォントを細いものにすると、また違った印象を与えられます。
このように、ターゲットにあったテイストでデザインを統一したり、伝えたいお店のイメージで統一すると、狙った系統のお客さんを呼びやすくもなります。

情報の優先順位と強調
デザインの目的は情報を相手にしっかり伝えることです。
※装飾デザインは少し話が変わってきますが、情報を伝える広告デザインなどでは、しっかり伝わらないと効果を期待できないでしょう。
ただ、伝えたい情報ってたくさんありますよね。
例えば、あなたが今日食べたランチ。
写真はおいしそうだったのに、期待外れで、むしろあまり美味しくなかったとして、伝えたいことはいくつありますか?
想像してみてください。
・どれほどまずいと思ったか
・値段のこと
・メニュー表の写真について
・損したあなたの気持ち(どれくらい悔しかったか)
・何が気に入らなかったのか
などなど。
もし、今日あなたが食べたランチがまずかったら、家族や友人、会社の同僚などへ伝えたいことはいくつありますか?
たくさん出てくるはずです。
でも、たくさん伝えたくても、時間に限りがあったらあなたは何から伝えますか?
あなたが一番伝えたいことはどんな内容でしょう?
もしよかったら、ちょっとだけ想像してみてください。
そして、まずかったランチについて話をするときは、きっと頭の中で優先順位をつけて、特に伝えたい内容から相手に話すはずです。
食べ物の話になってしまいましたが、デザインも一緒です。
一緒というより、デザインでは、相手に伝えたいと思っていることでも、伝えられることはもっと少なくなります。
全てをうまく伝えられたらいいのですが。。。
残念ながらデザインによる情報伝達の場合、あなたの伝えたいことを聞くか聞かないかは相手が決めるからです。
たくさんの情報がワ~ッと溢れる中で、1から10まですべてを知ろうとしてくれる相手は少ないです。
広告デザインや情報伝達を担うデザインは特にそうです。
そして、相手は自分に関係があるかどうかその一瞬一瞬で判断して、耳をひらいたり塞いだりしています。
だからこそ、伝えるべき情報に優先順位をつけてください。
そして、優先度の高い情報だけでもしっかり相手に伝わるように、見てもらえるように強調して表現してみてください。
強調や目を引く方法はたくさんあります。
文字の下にアンダーラインを引くだけでも変わります。
文字の太さを変えたり、ジャンプ率を変えるだけでも並べられた情報にメリハリが生まれてその箇所へ注目してもらいやすいデザインに変えることができます。
伝えたい情報に優先順位をつける。
優先度の高い情報は、せめてその情報だけでも相手に注目してもらえるように工夫してみてください。
それを積み重ねることで、あなたの作るデザインの伝達度がアップするでしょう。

リズム
リズムのあるデザインは、自然と目をとめてもらいやすくなります。
よかったら、想像してみてください。
同じサイズの同じフォント文字がずら~っと並んでいるものと、文字のサイズが違って動きがあったり、文字と文字の間に余白があったりするものとではどちらの方が見たくなりますか?
私は断然、後者です。
あなたはいかがでしょうか?
本や新聞となれば話は別ですが、電車に乗っていてフと見る広告デザインやインターネットで調べ物をしていてフワっと登場するバナー広告ならやはり、後者のようなデザインの方が見ようという気持ちになります。
なぜなら、広告が何を伝えたいのかがはっきりわかり、何よりも面倒だなという気持ちになりにくいからです。
これが、デザインの「リズム」の力です。
ある程度リズムのあるデザインは、内容が伝わりやすく、情報も伝わりやすいです。
リズムは、デザインの一部にアクセントを付けることで生まれます。
具体的な方法としては、文字のサイズを一部だけ変えたり、色を付けたり、一か所だけ形を変えたり、吹き出しやイラストを加えたり…方法はたくさんあります。
そこで今回、私があなたに伝えたいのが、どこにアクセントをつけるかということ。
アクセントはできれば目線の動きに合わせてつけるとお客さんの目を引きやすくなります。
横書きデザインなら「Z」の目線の動きに沿ってアクセントを加える。
縦書きデザインなら「N」の目線の動きに沿ってアクセントを加える。
理由は、目線に沿って効果を加えた方がお客さんの目に入りやすいからです。
「アクセント」があると目を引かれる(興味を引かれる)ものです。
目に入ったものでお客さんの興味や注意を引くことができれば、その先の情報をみてもらいやすくなりますよね。
また、目に入りやすければ、単純に情報に気づいてもらいやすくもなりますね。
したがって、アクセントで作られたリズムあるデザインは、わかりやすく仕上げたり、興味をひきやすく仕上げるために大切です。
それに加えてリズムは、アクセントのついた情報以外の他の情報まで知ってもらう仕掛けとしても大切なんです。
よかったら、目線に沿ってアクセントを入れてリズムをつくってみてくださいね。

類似と対比
類似と対比は、アクセントと少し似ている内容になります。
情報を整理するため、わかりやすく伝えるために情報に合わせて似せたデザインは効果的です。
でも、似たものばかりだと単調になって、メリハリがなくなります。
それによって、情報がわかりにくくなったり伝わりにくくなったりすることがあります。
それを防ぐために、対比させるのです。
ちょっとカッコよくいうと、コントラストを付けるとも言います。
コントラストを付けると、デザイン全体がキリっとなります。
あなたがデザインを通して相手に伝えたいことが目立つようになりますよ。
コントラストを付ける具体的な方法もたくさんあります。
代表的なものは、文字のサイズを変えたり、白抜き文字にしてみたり、配置の向きをひとつだけずらしてみたり…
あなた次第でさまざまな工夫が考えられます。

※わかりやすく説明されたブログを発見しましたので、よかったら参考にしてみてください↓
(別の方のブログ「note」に移動します)
https://note.com/shinji_uyama/n/nbfb68f7301a9
感覚的にできていることでも、仕組みを「知っている」がスキルを上げる

いかがでしたか?
普段あなたがデザインづくりをしたり、デザイン構成を考えているときは、きっと「こっちの方がわかりやすそうだな」と考えながら何気なく取り入れているコツがあると思います。
感覚的に取り入れているコツって、改めて意識してみると結構多いはずです。
それだけあなたの感覚は日々進化されていらっしゃるのだと思います。
ただ、感覚的に難なくできているコツやテクニックも、ぜひその理由や構造を理解することをおすすめしたいなと思います。
あなたの中で感覚的なことへ理解が深まるとより一層、あなたのつくるデザインに層が生まれてより完成度の高いものとなるはずです。
私も改めに見直してみようかなと思います。
抹本でした。
このブログは個人的な研究や視点・観点をもとに執筆しています。
したがって、読者さんのデザインや広告内容の売上等を確実にアップさせるというものではありません。
あくまでこんな工夫があるんだなという観点でよんでいただけると嬉しいです。
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